編集王

編集王 8 (8)*1
なんとなく、久しぶりに読みたくなったので漫画喫茶で読んでまいりました、16巻を都合3時間ほどで読めたんでしょうか、やっぱり面白い!素晴らしい漫画だなぁとあらためて感じ入った次第。漫画好きなら読んでおきたい漫画百選*2という企画があったら間違いなく推したい一冊です。
編集王』(へんしゅうおう)について簡単にご紹介。『編集王』は、土田世紀(つちだ・せいき)先生による、過去に週刊ビッグコミックスピリッツに連載されていた漫画で、明日のジョーに憧れ、ボクサーを目指すも挫折し、幼馴染のツテでなぜか漫画編集部にバイトとして採用され、漫画の世界で戦うことになった桃井環八(ももい・かんぱち)通称カンパチを主人公とした熱い熱い漫画であります。全16巻。現在愛蔵版全4巻も発売されています。とんとみかけませんが。
さて、この『編集王』、何が面白いかといえば、「熱い」の一言に尽きます。土田先生は熱い漫画を書かれることで有名なのですが、この『編集王』もご多分に漏れず熱い、熱すぎ。いろんな編集者や漫画家。文芸誌や営業、ゲーム会社の人間まで登場していろいろな人物が出てきますが、ことごとく熱い。情熱を叩きつけられるといいますか、自分もこういう仕事をしたい、こういう人間でありたい。そんな気にさせられます*3
私が特に好きなのは、上でも書いたようにマンボ好塚編です。彼は既に大御所として漫画への情熱を失っていたのですが、カンパチと出会い・・・という、ベタといえばベタかもしれませんが、面白い。まぁ、騙されたと思って読んでみてもらいたいところです。
物語の終盤で、序盤から出てくる人物の過去が明かされていく辺りもとても素晴らしい展開で胸を打ちます。「ああ、人に歴史あり」と声高に叫びたくなります。
熱血って、馬鹿にされる風潮だったりしますが、私は好きです。自分自身があまりそういう人間ではないから憧れもあるのかもしれませんが。必死なのって決してかっこ悪くないと思うんです。それだけの情熱を持てるというのは正直言ってうらやましいし、尊敬できます。自分も情熱を傾けられる何かが欲しいなと思ったり。
私はまだなんにせよ覚悟が足らないのかなぁとそんな気がします。あぁ、面白かった。

*1:ちなみにこの表紙は一番面白かったマンボ好塚編の8巻を選んでみました

*2:百は多すぎるか、まぁ百が十でも同じ事ではありますが

*3:まるで実践できてませんが