マリア様がみてる 5 (マーガレットコミックス)

マリア様がみてる 5 (5)
やっとでたーーーーーーーーーーーーーっ!!!
楽しみで仕方なかったんです、漫画版マリみて新刊『マリア様がみてる 〜びっくりチョコレート〜』
前回から大分待たされましたねぇ、まさか本編が2冊もでるとは思ってもいませんでしたよ。
まぁ、待っただけの甲斐はありました、すんごい面白かったです。
長沢智先生には、可能な限り漫画版『マリみて』を書きつづけていただきたいなと思う次第でございます。
長沢先生がんばって!!


今巻は、原作でいうとマリア様がみてる 5 ウァレンティーヌスの贈り物〈前編〉 (コバルト文庫)の漫画化です。
マリア様がみてる―ウァレンティーヌスの贈り物〈前編〉

そういえば、そろそろバレンタインの季節ですし、巧いこと合わせてきたんでしょうか。そうすると次巻は来年・・・!?それは勘弁してください!大丈夫かなぁ・・・。
さて、長沢先生による漫画化は非常に良く出来ていると思います。原作に忠実ですし、長沢先生独自の部分も、原作を補完するような形でとっても良かったです。
そもそも、私と『マリみて』の出会いは、長沢先生の漫画版だったので、嫌いなわけが無いわけです。これがスタンダード!な感じ。
長沢先生の描かれる祥子さまというのは、見た目が可南子ちゃんっぽくもなくもないのですが、私は漫画版から入ったので、特に違和感も無いといいますか、これこそ祥子さまな感じです。
それに、漫画版の祥子さまは、完璧というわけでもないという祥子さまに見えて、とても好きです。

長沢オリジナル

今回の長沢先生オリジナルと思われる部分は、祐巳ちゃんの作ったチョコレートの駄目な方の描写。駄目チョコにはあんなものが入っていたのかという新鮮な驚き。あれほど世話になった人に対してあんまりな仕打ちだなぁと苦笑したり。
それから、「全米が泣いた」には笑わせてもらいました。
笑ったといえば、由乃さんの後ろの猫はともかく、江利子さまの後ろに、何故ラッコが!なんとなく似合ってましたけれど。


あとは、空白部分のおまけイラスト、今回は民族衣装ということで、みんな非常に可愛かったです。蓉子さまは和服似合いますよねぇ・・・たまらないです。対して祐巳ちゃんは西洋風の衣装が良く似合いますね、祥子さまはその中間というか、何を着ても似合う!ってかんじで、紅薔薇はバランスとれてるなぁ・・・と勝手に妄想してうっとり。


オリジナルというわけではないんですが、相変らず由乃さんは愛されてますねぇ。表情豊かで、可愛いことこの上ありません。
それと、デフォルメになった時の各キャラもかわいいですねぇ。好きです。

活躍すべき人が活躍

築山三奈子さま。なんか顔が変わったような・・・
ていうか、今回また、キャラの顔が微妙に変わった気がしますが、可愛いので全然ありです。これでよし!
それはそうと、三奈子さまです。この方良いキャラクターですよね、いつもながらトラブルメーカーというか。真実さんは少し暴走分が足りません。姉を見習うべきだ!とか思ったり。


薔薇さまも、満を持してのご登場。やっぱりの貫禄です。しかし、お三方とも素敵なキャラですよねぇ、憧れちゃいます。


蔦子さんは今回も良い友達です、ていうか私の友達になって蔦子さん!マリみて』読者には蔦子さんファンは多いんじゃないかなぁ。頼れる良い友達ですよね。カメラマニアだけど。


そして、静さまも再登場!やった!
静さま結構好きなんです、今回は美人度が増してます。
それにしても、強い人ですよねぇ・・・。これだけの人材が姉妹をつくってないなんて、なんともったいないことか!と思いますが、それもまたリリアンなのです・・・。


今巻はオールスターキャストといっても過言では無い濃さで楽しめました。満足です。

マリみて七不思議のひとつ

マリみて七不思議というのがあります。私が勝手に思ってるだけですが。そのうちのひとつが、この『びっくりチョコレート』における、『祥子さまの食べたチョコレートは、本当に「あたり」
だったのか』問題です。
書けば長くなるので考察は省略しますが、私の見解は「祥子さまは本物のあたりを食べた」です。
まぁ、祥子さまが嘘をおつきになられるはずが無いという、私の独断というか願望もかなり入ってますけれども。深読みすれば、『祥子さまにとっては、祐巳ちゃんの作ったものならどんな味だろうが美味しいに決まっている』わけで、祥子さまの反応からだけで推測するのは結構困難です。
なにせ、祐巳ちゃんのお母さんの作ったお弁当ですら、嫌いなものを食べきった祥子さまですから、いわんや祐巳ちゃんにおいてをやであります。
素直に原作を読めば、祥子さまが食べたのは、「はずれ」と見るのが素直な見方ではあります、今回の漫画版でも、あの状況から白箱の中身が机の上に飛び乗ったとは考えづらい(でもないのかな?)わけで、やっぱり「はずれ」っぽい描写。けれども、「はずれ」の箱の中に本物の「あたり」が混ざっていたという解釈も可能ですからわからない。考えすぎでしょうか。
結局のところ、どちらを食べたところで祥子さまにとっては「あたり」ではあると思うのですが。
まぁ、こうやっていろいろと考える余地があるのも『マリみて』の楽しさかなぁなんておもったりもしますが、勝手にどうでもいいところをぐだぐだと考えているだけのような気もしないでもありません。まぁいいか。

結論

漫画版『マリみて』も最高です。
上で少し描きましたが、今回また絵柄が少し変わった感じでした。全体的に可愛くなってます。可愛い分には問題ないので全然オッケー!
特に美冬さんが、可愛すぎです。そりゃ祐巳ちゃんも一年生かなと思おうかというもの。『赤いカード』が楽しみです。
それにしても、早くも次巻が楽しみで仕方ありません!次巻は『ファーストデートトライアングル』ですね。もうすんごい楽しみ。それに、今回の描写*1をみるに、きっと『紅薔薇さま、人生最良の日』や『紅いカード』もどうやら描いてくれそうな気配。ていうか描いて下さい、お願いします!どうか、このとおりです!(土下座)
『長き夜の』も描いて下さったので、期待して待ってます。どちらも好きなエピソードですので。


・・・そういえば、『黄薔薇交錯』入ってませんでしたね、まさかとは思いますが・・・
これまで、原作本と構成というか内容は同じだっただけに、まさか・・・飛ばされたか!
1話分にするには短すぎたかなぁ。黄薔薇の性格が良く出てておもしろいんですけれども。
どうなりますかねぇ。わかるのは半年くらい後でしょうか。あぁ、楽しみすぎる。


そもそも、原作においても、この『ウァレンティーヌスの贈り物 前後編』は、とても素晴らしい構成になっています。『びっくりチョコレート』で蒔かれていた伏線が『紅いカード』と『紅薔薇さま、最良の一日』で回収され、見事に結実しています。『マリみて』お得意の、同時間別視点。だから、本当にすんごい楽しみで仕方ない。まだ未読の方は幸せだと思います、これから楽しめるんですから。


私は、これのために、まだまだ生きていたいと思わされます。
素敵です、『マリみて』。
それでは皆様お元気で、ごきげんよう

*1:トイレでの蓉子さまと、温室での鵜沢美冬さん。だけど、本来なら蓉子さまの所は桂さんの出番だよなぁ・・・不憫なり