ワールド・トレード・センター

というわけで、「911」関連映画第二弾(もっとあるのかも知れませんが、私としては二本目・・・のはず)『ワールド・トレード・センター』です。
先日、『ユナイテッド93』をみていたわけですが、今回は飛行機に突っ込まれた場所のお話です。


少々ご紹介。
オリバー・ストーン(おりばー・すとーん)監督によるアメリカ映画で、主演はニコラス・ケイジ(にこらす・けいじ)、その相方の警官役にはマイケル・ペーニャ(まいける・ぺーにゃ)さんなどのご出演。
内容はといえば、タイトルのとおり、2001年9月11日、ワールドトレードセンタービルに旅客機が突っ込み、そして崩壊した。その現場にいた2人の警官とその家族の実話に基づく物語となっています。


私が最初に予想していたのは、9月11日にビルの内部がどういう状況だったか語られていくのかなと、そういう話なのではないかと思っていたんですが、びっくりすることに、映画のかなり序盤の段階で大崩壊を起こして、主人公と相方の二人が瓦礫に閉じ込められた状態で物語は進行します。
家族のために何とか生きようとする二人と、もう二人は死んでしまったのではないかと絶望する家族。
なるほどなと思ったのは、見ているこちらも予期できないくらい早い段階でビルが崩壊したという点でしょうか、なるほど、避難もできなかったんだろうなぁと。
それから、テロに対しての怒りとかそういうなんでしょうメッセージとかそう言うものはあまり感じません。この閉じ込められた二人の人間性にスポットが当たっていた印象を受けてます。そのおかげか、事件の悲惨さのようなものは際立ってた気がします。


それにしても映像は凄かったですけども、見ていて楽しいものでは当然ないのが哀しいところです。


この映画は、「癒しの物語」だそうです。
なるほど、確かに主役とその相方の二人は、最初から助かるということはわかっていたわけですし、その点では安心してみていられた部分はあったと思います。凄い絶望的状況を見せ付けられてはいたんですけれども。
とはいえ、3000人近くの人たちのなかのたった20人の生存者のうちの二人なわけです。
二人は(たまたま)助かったけど、数千人の被害者(死者)がいるんだよなぁ、と思うとなかなかにやりきれない思いを感じました。


はっきり言って、娯楽作では無い。と思います。
それでいいんだと思いますが。
こういうことが、あの時あの場所であったんだという確認の為の映画かなと思います。


911」がもたらした何かを少しでも身近に感じることができるようになるんじゃないかなぁと思います。
結局、蚊帳の外ではありますけれどね。