16ブロック

先日になるんですが、映画を二本見てまいりましたので、今日はその話でもと思っております。
なんだか、どちらも暗め(シリアスと言うべきか)の映画だったので、明日が月曜という事もあり、ややどんより気分。


といったわけで、一本目は『16ブロック』(しっくすてぃーんぶろっく)です。
『16ブロック』は、リチャード・ドナー(りちゃーど・どなー)監督によるアメリカ映画。主演のジャック・モーズリー(じゃっく・もーずりー)には、ブルース・ウィリス(ぶるーす・うぃりす)。結構久しぶりに見たんですが、もちろん役作りやメイク等の影響もあったとは思うのですが、凄く老けて見えました。時間は恐ろしい。
競演は、モス・デフ(もす・でふ)、デヴィッド・モース(でヴぃっど・もーす)。デヴィッド・モースさんは結構刑事役なんかで見かける方ですね、なんとなくテリーマン似で印象に残る方ですけれども。今回は悪役(というか、敵役)でご登場です。
内容は、ブルース演じる酔いどれ刑事が、16ブロック(区画)先*1の裁判所まで証人を護送する仕事を任されるが、その証人が証言するのが警察内部の犯罪行為だったために、証言させまいとする同僚刑事達が証人と主人公を裁判所にいかせまいと襲い掛かってくる。といったかんじのお話です。


この映画の予告編を見たときに、これは面白そうだなぁと思ったんですが、というのも、この映画が「限られた範囲内での逃走劇」ということで、密度の濃い物を見られそうだなぁと思ったわけです。実際、期待に違わず、終始緊張して見る事ができ、とても楽しめました。
逃走劇はいいですね、好きです。
逃走劇と言うなら、真っ先に思い出すのは『逃亡者』であり、犯人の護送ということなら、『マルタイの女』あたりも思い出しましたが、これはこれです。あたりまえか。
なかなか面白い映画でした。


それにしても、ブルースはやっぱりいいですね、良い役者です。
酔いどれで、疲れた感じのおっちゃんみたいな役柄なんですが、本当に疲れきった親父の演技が巧い。というかそのものです。
にもかかわらず、エンジンがかかってくると、見事にドンパチシーンを演じてくれます。さすが昔とった杵柄。


シナリオ的にも、ただ逃げるだけではなく、追い詰められたところからどうやって逃げるかなど、アクションだけではない展開なので、飽きさせません。
また、主人公は普段真面目に仕事をしている風ではないのに、劇中のデヴィッド・モース曰く「目覚め」て、遅いくる同僚(警察)たちから、証言者を守るべく逃げ回ります。この辺のストーリーが、単にヒーローが活躍するというシナリオではないなと感じさせられます。発端をみていると、本当に不運に巻き込まれた感じです。やっぱり、このあたりはジョン・マクレーン(じょん・まくれーん)*2を思い出させられます。
人によっては、始まって10分で筋が読めると言う方もいらっしゃるかもしれませんが、あんまり深く考えずに見ていると、伏線の回収もきっちり行われてますし楽しめる映画ではないかと思います。


ブルース・ウィリス好きにはお奨めしたいと思います。


***訂正 2006.10.16 07:51 再度訂正。

*1:時間換算で15分程度らしい

*2:ダイ・ハード』シリーズの主人公