かしまし~ガール・ミーツ・ガール~7 [DVD]

かしまし~ガール・ミーツ・ガール~7
さて、こちらはアニメかしましDVD最終巻、実際のところは、本放送で決着はしていたはずなのですが・・・。
あのね商法という言葉まで生み出したラストによって伸ばしに伸ばされた真の結末がこちらの最終巻、第七巻に収録されています。本編の長さはTVサイズと同じっぽい。それならそのまま放送すればいいものを・・・と今更言っても仕方がありません。


では、本編の話の前に、この最終巻の詳細を。
まずは、当然のことながら、DVD第7巻パッケージ。初回版はピクチャーレーベル、DVDパッケージ絵と同じものです。
キャラクターポエムCD2。桂遊生丸先生書下ろしのイラストシート、今回は表のカラーが女の子5人、裏の単色が明日太と宇宙仁絵となっています。これはパッケージ内同梱です。
DVD全7巻収納可能なDVDBOX、桂遊生丸先生書下ろしの素敵なBOXとなっております。BOXの背面に描かれたあゆきちゃんがお気に入り。
イラストシートホルダー。前述のイラストシート収納用。
さらに、桂遊生丸先生書き下ろしコミック。こちらはDVD最終巻本編後のお話のようなので気をつけてください、先に見ちゃうと泣きを見る可能性があります。まぁ、本編でもいきなり展開するのでそれほどでもないかもしれませんが。
それから、DVD内の映像特典として、主要キャスト(植田さん、堀江さん、田村さん)ご出演の「かしましい人たちの肖像すぺしゃる」。同キャスト陣によるオーディオコメンタリー。そして、ノンテロップOP,ED集がつきます。アニメ本編だけだと少なすぎるので詰めるだけ突っ込みました感満点です。ただ、私はアニメのOP・EDともに好きなのでこれはこれで良いものではあります。


商品自体の説明はこの辺で。
けどなぁ、と思うわけですよ。
いくら豪華特典つけても、アニメ本編自体はTVサイズ1話分(27分)なので、これで5k円ってのはどうなの?と。
買った自分が言うのも説得力ありませんが。


では、本編の話に移りましょうか。
第七巻収録分は
第13話「少女は少女に恋をした」(TV未放映)
です。


内容は、「はずむくん、あのね・・・・・・」から4ヶ月後のお話。
ていうか、これ、パッケージに既に答えでてるっぽいんですがいいんでしょうか。まいっか・・・。
で、見た感想なんですが、「すっげぇまとめすぎ!」というのが第一の感想です。今度こそ決着はついたわけですが、そんなまとめていいの?と不安になるくらいまとまってます。これも『かしまし』という物語のひとつの結末であることに間違いはありません。ただ、本当に豪腕でまとめきったなぁとそういう感じはします。アニメ版を全部見た限り、この結末に持っていくために話を書いてたのかなぁという印象はあります。ただ、手放しで素直に喜べないと言うか、本当にこれで良いんだろうかと思ったりしたのも事実です。素直に楽しめばいいんだとは思うのですが。
あと、奇跡という言葉をキーワードにしてたみたいですが、あの世界観だと何が起こっても不思議ではないので、あまり奇跡感が無いというか、ありがたみを感じないのが問題かなと。
他にもいろいろ言いたい事はあるんですが、待たされた分楽しめたかなぁ・・・(やや微妙)。
もう少し時間をおいたら*1素直に楽しめるかも。


では、一通りの感想はこの辺で、中身に突っ込んで書いてみたいと思います。
ネタバレご注意。


ぶっちゃけた話、アニメで二通りのエンディングを用意したようにも見えます、TV放映時分でやす菜END、そしてこのDVD最終巻の最終話でとまりEND。私としては、アニメ版(TV放映時)も苦労して決着つけたなぁと、その結末の善し悪しは別として、感心はしてました。三人仲良しのまま曖昧にして終わらせることも十分可能だったはずだから。


けど、やっぱり、あの『あのね』ですよね。私も驚愕したわけですが。見事にひっかかってDVD買っちゃってます。敗北感も多少はありますが、見たかったからいいやという気もしてます。満足かと問われれば、まぁねと答える程度かなと。


上でも書きましたが、パッケージに答えでてるんですよね、とまりちゃんで終わるというのは。だから、驚いたまま本編をみてました。私は常々、とまりちゃんENDを希望してはいましたが、実際そうなると逆にそれでいいの?っていう疑問もわいてきます。性格が悪いんでしょうか。


やす菜は強い子というのは漫画本編と同様。
オーディオコメンタリーでもあったんですが、やす菜が一番変わってます*2
とまりちゃんは弱い女の子、これも本編と同じく。
はずむが鬼畜ちょっとどうなの?って言う子なのは・・・アニメ版の方が酷いかも。優柔不断というか調子がいいにも程があるだろうと説教のひとつもかましたくなるんですが、ここは抑えます。
しかし、まさか、「あのね」の後が、あんな台詞だったとは・・・あんなこといったんだとしたら*3、とまりちゃんが怒るのはわかります。普通あれは怒る。


実際のところ、決着をつけるとしたらこれが一番まとまりはあると思います。
やす菜は世界(男の人)が見えなかったことが一番の問題で、はずむには世界を開いてもらったけれど、そこから先ははずむでなくとも大丈夫ではあるわけです。
しかし、とまりちゃんははずむでなければ駄目な子です。駄目というか、自分がはずむを守るといいながら、実ははずむに依存しきってる状態。ともかく、とまりちゃんに関しては、はずむ以外の人間では代わりが効かない。となれば、とまりエンディングはある意味必然だと言うのが私の主張です。
この終わり方に問題があるとすれば、とまりちゃんのはずむ依存が解消されてない*4という点なんですが・・・。これは一応12話で一旦はずむを諦めたことで変化はあったと解釈すべきかもしれません。それなら問題はなくなるので、このエンディングでまとまります。


最後のとまりちゃんの返事はちょっと(台詞的に)唐突過ぎてびっくりなんですが、結論としては見えていたので問題はありません。今回は驚くことが多かった気がする。最後の並子先生と宇宙先生といい、唐突にまとめすぎな印象は多々あります。最後だから全部決着つけちゃえ的なある種の投げ遣り感すら感じたんですが。


しかし、本当に驚きました。ウェディングドレス着て結婚式までやるのは本当に驚き。そこまでやるのかと。さすがTV未放送分。TV放送じゃないからこそ、ここまでやれたっていうのはあるのかもなぁと好意的に解釈したいと思います。
私がもう少し素直だったら、泣いて喜んでたかもしれない。


奇跡っていうのは、つまり『愛』のことだったみたいですが、それをして奇跡と呼ぶのはどうだろう。とは思った。


個人的にはあゆきちゃんの見せ場ももうちょっと欲しかったなぁとは思いますが、概ね満足です。
アニメ版に関してはこれで本当に完結。正直、このDVDでも最後に「あのね!」があるのではないかと、ある種の期待も抱いていたのですが、さすがにそれはありませんでした。無くて良いんですけれど、寂しさを感じたのも事実です。どうせならそこまで突き抜けても良かったんじゃないかなぁなんて思ったり。


あとは漫画本編がどうなるか・・・ちょっと怖さも感じつつ楽しみに待ちたいと思います。
それでは皆様また。

*1:既に半年はおいてたんですが

*2:「自由なのだ〜(クルクル)」とか

*3:って、言ってますけど

*4:解消されなければならないものかどうかはさておき