トゥモロー・ワールド

はい、というわけで本日は『トゥモロー・ワールド』みてまいりました。
『椿山課長〜』もみようかなぁと思っていたのですが諸事情でスルー。


トゥモロー・ワールド』はアルフォンソ・キュアロン監督によるアメリカ映画(だと思う)。主演はクライヴ・オーウェン(くらいヴ・おーうぇん)、共演にジュリアン・ムーアマイケル・ケイン(まいける・けいん)、キウェテル・イジョフォー。本編の鍵となる少女キー役にクレア=ホープ・シティ(くれあ=ほーぷ・してぃ)さんとなっております。
人類の子供たちトゥモロー・ワールド
内容は、2027年という近未来の地球、イギリスを舞台にしたSF映画。人類に子供が生まれなくなって久しい地球で、主人公がある事態にまきこまれつつ奮闘する、ある意味ロードムービーでもあります。
原作はP.D.ジェイムズ(ぴー.でぃー.じぇいむず)の『人類の子供たち』、映画の原題は『The Children of Men』原作のタイトルママっぽいんですが、なぜか邦題は『トゥモロー・ワールド』。おやと思って調べてみたら、文庫化の際に『トゥモロー・ワールド』と名付けられたようです。海外ミステリーに訳の分からない邦題がついていることはままあることのように思います。今回は訳の分からないってほどでもありませんが。


それにしても、近未来SFというのは難しいものだと思います。予測可能な未来で、もしかしたらこういう未来もあるかもしれないくらいに思わせないといけないわけで、なまじ比較対象がみえているだけに見る目も厳しくなるんじゃないかなと。
実際のところ、私自身はあまりそこまで細かいことを気にしたりしないので、こういうこともあるかもなぁと思ってみてはいたんですが、描かれている地球はまさに世紀末的というか、凄まじい荒廃ぶりで、北斗の拳の世界もかくやといった状況で、恐ろしさを感じつつみていました。
ぶっちゃけた話、設定が近未来というだけで、SFと言うのは間違ってるかもしれません。サイエンス的な部分はほぼ無い。
はっきり言って、軽くグロい。そう言う描写も満載です。人がすぐ死にますし、人間に厳しい世界です。
主人公は、巻き込まれ型主人公の典型と言っても良い感じなのですが、凄く頑張ります。みててハラハラします。世紀末の世を生き抜く逃避行映画といった趣。
後半はどこの戦争映画かと見まがう描写というかシーンの連続で、見ごたえあります。


テロ組織の人にキウェテル・イジョフォーさんがいたんですが、最後の最後までそうとは気付きませんでした。『キンキーブーツ』の時とまるで別人*1です。


個人的にはこの世界に志田未来ちゃん(というか、14才の母の主人公)をほおりこんでみたいななんて思いました。おそらく神扱いではないかなぁと。
人間は取り巻く状況次第で立場とかも簡単に変わっちゃうんですよね。社会的動物と言われる所以か。


ともかく、映画はサスペンスフルというか、スリリングで先も気になるしドキドキしながら楽しめました。グロいところもありましたが。そこをクリアできればといったところでしょうか。メッセージ性の高い映画という見方もできます*2が、単なる逃避行サスペンスとしても楽しめるのではないかと思います。

訂正 child of menじゃないですよねぇ。再三申し上げてきたとおり英語は苦手なんです、本当に・・・。 2006.11.13 21:13

*1:あの時はドラァグクイーン役だったわけで、ある意味当たり前か

*2:むしろ監督のねらいはそっちかもしれない