マリア様がみてる 31 マーガレットにリボン (コバルト文庫)

http://www.gokigenyou.com/index2.htm


マリア様がみてるマーガレットにリボン (コバルト文庫 こ 7-57)
ごきげんよう
4月になりました、新学期、新年度ですね、皆様いかがお過ごしでしょうか、chamberです。


読んでたら日付変わっちゃってました。


ようやく手に入れたといいますか・・・正直今までのように「どうしても読みたい!こっちで売ってくれないなら、売ってるところまでこっちから行くぜ!」っていうのはなくなって、「近場に現れるまで待ってます、いや、なんなら発売日遅らせてくれたっていいんですよ」くらいの余裕がありました。
前々から書いてますが、なんかもう本当に終わりそうなので終わらせたくないためにブレーキがかかってる感じです。
とかいいながら、手に入れたら貪るように読んじゃったわけですが。
だっておもしろいんだもん。


マリみてもいよいよ31巻、終末のときも見えてきた感があります、『マリア様がみてる マーガレットにリボン』です。
あとがきでも言及されてますが、マーガレットにりぼんだったら集英社万歳的なサブタイですね。


マリア様がみてる マーガレットにリボン』は今野緒雪先生によるマリア様がみてるシリーズ第31巻でいいんだっけ。
卒業式目前のある日、次期薔薇さまの三人がバレンタインのお返しを考えているところから始まる書き下ろし短編集。


今回は4作目*1の短編集となるんですけれども、なんと初の全編書下ろし。今野先生によれば、リクエストにお答えしたらしい内容だそうで。
そのおかげか、前薔薇さま方が総登場という豪華さでたまらない一作となっています。


なんというか、まとめに入ってるなぁって感じはもう凄くします。
ここまで書いてしまうと本当に心置きなくといった感じで、いよいよ祥子さま卒業なのだなと思い知らされる感じです。


それにしても、まさか前薔薇さま方の話が読めるとは思っていなかったので素直に嬉しいです。特に蓉子さまが素的過ぎる!!もうメロメロです。
そうですね、今作をひとことでまとめると、「蓉子さま最高!」の一語につきます。


では、感想のほう書いておきたいと思います。
いつもに比べればあっさりめだと思うんですが・・・どうだろう。




表紙が素的です。
祐巳ちゃん、由乃さん、志摩子さんに加え、マーガレットとリボンが。まさにサブタイトルどおりの表紙絵です。

デビュー

大学デビューしようとする蓉子さまのお話。
正直、まさかここで蓉子さまが登場しようとは全く思っていなかったのでびっくりしてのけぞりました。嬉しすぎです。
しかも今回は挿絵付き、もう辛抱たまりません。
呆けた感じのお顔も、私服姿も素的です、「もうまじでたまらん!」状態です。
これのためだけでも今作は読む価値があります。


それはそうと、蓉子さまのキャラチェンジ大作戦、聖さま+祐巳ちゃんを参考にということだったようなんですが・・・、やっぱり無理っぽい。蓉子さまは蓉子さま以外の何者でもないようで、日替わりB定食のもずく酢を食べていようとやっぱり蓉子さまなのです。
やっぱり紅薔薇さまといえば水野蓉子さまなのです。
あぁ、是非お近づきになりたいなぁ。

ライバルがいいの

江利子さま登場です。
時間軸的には本編より大分前、バラエティギフト直後くらいなのかな。
熊男の娘さんとの対面というシチュエーション・・・修羅場だ!
実際のところ、江利子さまも大変なことになってるわけですが、多分だからこそその状況を楽しんでそうな気はします。普通にしてれば普通の美人さんなんですけれど、それではやっぱり楽しくないんでしょうねぇ。
亜紀ちゃんは凄いいい子で、その気持ちも手にとるようにわかる、それだけに江利子さまもつらいところ。っていうのが読んでてわかります。私なら逃げ出しそうな状況。
しかし、そこはさすがの江利子さま、ちゃんと亜紀ちゃんの目線に立ってライバル宣言です。あ〜、やっぱり前薔薇さまはみんな素的だ〜。江利子さまも素敵な方です。
江利子さまのその後も見たいなぁ。
江利子さまの挿絵は亜紀ちゃんつきで。さすがはリリアン一の美女の呼び声高かった江利子さま、可愛い。これで普通だったら・・・じゃないからいいのかもしれませんけれど。

フィレンチェ煎餅を買いに

佐藤聖さま登場です。
聖さまは出ているようで、これまた案外ご無沙汰でした。聖さまごきげんよう
で、ここはちょうど修学旅行の時期というか、チャオソレッラの裏舞台って感じのお話です。
まぁ、ほぼ予想通りの状況なんですが、見ていて楽しい、ていうか声出して笑いました。流石は聖さまです。景さんも久々の登場でよかったです。
また二人ともでてこないもんかなぁ。
ここの聖さま(と景さん)の挿絵があるんですけども、聖さまの顔がもう物凄いいたずら大好きって感じのお顔で、これはこれで素的だと思います。


ていうかですね、マリみてはスピンオフで前薔薇さま方のその後書くだけでも全然面白いと思うんですよ、そのくらいキャラ立ってると思うんですがどうでしょうね。無理だろうなぁ。案外書かれちゃうと引いちゃうのかもしれない。うーん。こうやって妄想してる時が一番楽しいのかもですね。

「さん」づけ問題

あ〜、これはきっと読者からの手紙がそうとう今野先生のところにいったんだろうなぁという事が容易に想像つくお話です。
二年生トリオはいつまで「さん」づけしてるのかっていうのは、読者の間ではかなり気になるところだったのではないかと思いますが。実はこういう経緯があったと・・・。
見てるこっちが恥ずかしいわ!
思わず赤面です。


前にもどっかで書いた気がしますが、呼び方の変化って言うのはまんま関係の変化ですから、急にって言うのは難しいもんですよね。これはほんとにそう思います。


しかし仲いいなぁこの三人は、なんかうらやましい。

僕の兄弟

志摩子さんのお兄さん(実際は叔父さん)のお話。
ていうか、こんな人まで主人公にしますか。今回は凄いですね。
准至(のりみち)さんが志摩子さんのお父さん、そして賢文(まさふみ)さんが、志摩子さんの叔父さん(現お兄さん)です。
今回は志摩子さんのお母さまの話も出てきました、名をユリアという・・・。
なんという世紀末救世主伝説
やっぱり志摩子さんって海外の血が入ってるんじゃないだろうか・・・。
それにしても、やっぱり好きな人に出会ってしまうと人間変わってしまうものだなぁというのが今回のお話でしょうか。志摩子さんもあっさり結婚しちゃったりするとか。どうだろうなぁ。


それにしても、志摩子さんはって毎回思うんですが、秘密をぶっちゃけて以来ぶっちゃけまくりというか、箍が外れてる感じがかなりします。だから志摩子さんはかなり楽になってるんだろうなぁと思います。大変な境遇だけれど、今はいい友達に恵まれて幸せだと思います。ほんとに。

ユミちゃん絵日記・未来編1

静さま登場。
確かに驚くとは思うんですけど、祐巳ちゃんはちょっと驚きすぎではなかろうか。
静さまは嵐のように現れて嵐のように去っていった。あっさりすぎるなぁ。事情が事情だけにこんなもんでしょうか。ご登場いただいただけでも喜ぶところかもしれません。
静さまからのお言葉っていうのは、まさに今の祐巳ちゃんに必要な台詞だったなと思われるわけで、やっぱり祐巳ちゃんは泣くだろうなと思う。ていうか、私が泣きます。

ユミちゃん絵日記・未来編2

瞳子ちゃんとのお礼参り。
卒業といえばお礼参りです(違う)。
無事スールになれたことによる、お稲荷さんへのお礼参り。
確かにお供えする油揚げってそのままやっていいのか悩むとこですよね。作法なんてなかなか教えてもらえるものでもないですし。

青い傘の思い出

・・・まさかこれが読めるとは思ってませんでした。
なんかもう最後の最後に大放出ってかんじになってますね。
もしかしたら、知らない人とか忘れてる人もいらっしゃるかもしれませんが、『レイニーブルー』→『パラソルをさして』で登場した、あの傘です。青い傘。今野先生は当時のあとがきで、ネタは考えてますけどみたいにかかれてたんですけれども、まさか本当にこの話が読めるとは思ってませんでした。ていうか、この章マリみてじゃないよ!もんのすごい異色な感じです。今野先生書きたかったんだろうなぁ。


とりあえず傘の移動経路を。()内は補完です。

謎の男(この人がコンビニで盗んでた?)が駅に放置

パン屋さんでバイトしてる女の人が駅で拾って家に持ち帰った後、ベランダから道に落ちる

下校中の女の子が拾うが紆余曲折あって街路樹に引っかかってしまう

おばあさんが拾ってお稲荷さんに置く

(誰かがゴミ捨て場へ)

近所のゴミ捨て場から拾ってきてた律子さんが喫茶店でヨウちゃんに渡す

ヨウちゃんが貰ってかえって修復する、その後福島へ持っていって駅に忘れる

ブルーナ先生の娘さんが福島駅で拾って家へ持ち帰る

(青田先生から祐巳ちゃんへ)*2


えーっとですね。
傘だって持ち主がいるという当たり前のことを、もう少し考えたほうがいい。と思った。


まぁ、それはさておいて。
本当に凄い旅してたんだなと。
よく戻ってきたものです。


そしてホワイトデーのお返しがとっても可愛く出来上がったところで終わり。
思い残すところはないとでもいいたげな感じがしました。ものすごくさっぱりした感じ。
今度こそ、いよいよ卒業だろうなぁ。
・・・うーん、心の準備がまだできてないんですけどどうしましょう。
どうもなりません。


嫌だなぁ。読みたくないなぁ。もうここで終わっちゃってもいいんじゃないかとすら思ってしまいますが、そうもいきませんね。ちゃんと読んで終わらせないといけないでしょう。


さて、今作一番の衝撃はあとがきにやってきました。
まぁ、大概の読者の皆様は予測されていたのかもしれませんが。
あとがきです

永きに渡って応援いただいた、『マリア様がみてる』の祐巳・祥子編もそろそろゴールが見えてきた、といったところでしょうか。


祐巳・祥子編ってそんな単語初めてみました。びっくりだよ!
続ける気まんまんじゃないですか今野先生ってば。
続編が祥子・祐巳編でない保証はどこにもありませんが・・・まぁないね。
というわけで、今後はどうなるかわかったもんじゃありませんが、前々から申し上げておりますとおり、私にとっては、祐巳・祥子編の終了が即ちマリみての終了なので、まぁそういうことです。


うん、もうすぐ終わりますね。そろそろ心の準備をしないと・・・ってところです。
今回も面白かったんですけど、やっぱり先のことを考えると寂しくなっちゃいます。そんな感じです。


それでは皆様また、ごきげんよう

*1:バラエティギフト』、『イン ライブラリー』『フレーム オブ マインド』につづく

*2:ここが『パラソルをさして』の場面