ミスト
で、『ミスト』です。
うっかり書き忘れかけてました。なんかも〜あれです、だらけてます。
『ミスト』は、スティーブン・キングの『霧』を原作*1とした、フランク・ダラボン(ふらんく・だらぼん)監督・脚本によるアメリカ映画。
主演はトーマス・ジェーン(とーます・じぇーん)、共演にマーシャ・ゲイ・ハーデン(まーしゃ・げい・はーでん)、ローリー・ホールデン(ろーりー・ほーるでん)、ウィリアム・サドラー(うぃりあむ・さどらー)などのご出演。
突如として湧き上がり町を覆った霧、その中に謎の怪物がいるらしく・・・といった感じのホラー映画です。
ホラーはホラーなのですが、さすがはスティーブン・キング*2というか、まるで世にも奇妙な物語を見るかのような落ちがあって驚きというか嘆息というか、もうなんかアレです。
冒頭から実にホラーっぽく始まって、序盤は不安を煽り立て、中盤になると気色悪いクリーチャーがこれでもかとでてきて、犠牲者も出てきて、どうみてもホラー映画のフォーマットなんですが!
後半、宗教じみたオバサンが店内の人たちをアジりはじめるあたりから不穏な空気が漂ってきて、どうやら方向が変わっていきそうな空気を感じていると、ラストでは思いっきりテーマがドーンと突きつけられて思わぬ結末を迎えると言う映画になっています。
なるほど、言われてみればすっごいスティーブン・キングだなぁという、そんな感じの映画です。
単に、気色悪いクリーチャーのでてくるホラー映画としても楽しめる(と書くと語弊あるかも)んですが、最後の落ちがあるためにそれだけに留まらない、凄く心を打ちのめす感じの映画になっています。
クリーチャーを見るだけでも充分楽しめます。凄い気持ち悪いし、デカイのもいるし。デカイののデカサが半端無いのも驚きます。まぁ、あんなもん見たら絶望もしますよっていう。
中盤、アジおばさんがクローズアップされてきたときに、もしかしたらこれは「一番怖いのは人間でした」系のお話なのかなぁとも思ったのですが、結末はそれ以上というか、運命の前に人間は無力だといわんばかりでたまりません。
最後の方向転換というのも、落ちも、振り返ってみると充分伏線はあったなぁっていう。
「4/5」のシチュエーションになったときに、この落ちっていうのは充分考え得る結末なんですけれども、冒頭からこの結末を予測することはまず出来ないと思います。いや、ほんとに救いがないと言うか・・・どうみてもサッパリはしていません。
最近はこういう、途中までのジャンルと結末の持つ方向性がまるで違ってくるっていう映画がありますね。そういうものの方が衝撃度はやっぱり高いです。ただ、下手をすると、何の脈絡も無いバラバラな映画ができあがってしまうので、やっぱりその辺は脚本や監督の手腕なのかもしれませんね。
なるほど、広告に偽りなしって感じです。
間違ってもサッパリスッキリするような映画ではないとだけ言っておきたいと思います。
まさに、「これがスティーブン・キングだ!」という映画。
いや、気付いたのは今日なんですけどね。
まぁ、そんなもんです。
では、今日はこの辺で。