サマーウォーズ

映画「サマーウォーズ」公式サイト


今夏最大の注目作といえば、当然ヱヴァだったわけですが、ヱヴァがなければおそらくはこれだったろうというのがこちら『サマーウォーズ』です。
サマーウォーズ』は、細田守(ほそだ・まもる)監督、奥寺佐渡子(おくでら・さとこ)脚本による日本のアニメ映画。
声の出演は、神木隆之介くん、桜庭ななみ(さくらば・ななみ)さん、富司純子さん、谷村美月さん、永井一郎さんほかの皆様。
学校のアイドル的先輩にバイトを頼まれ着いていった先で起こった大事件を描くさわやか映画です。


いや、本当にかなり面白かったです。
ときかけは見てなかったので、あまり過剰に期待してなかったおかげもあるかもしれませんが、かなり王道な感じで素直に楽しめる良い映画でした。


私のようにドドメ色の青春をおくった人間は、あまりにもさわやかな青春物を見たときに大きなダメージを受けてしまうという哀しい事情があるので、敬遠してしまうところがあるんですが、今作は予告編を見たときから、楽しめそうに思えたので見に行きました。
この判断は間違ってなかったなぁと思ってます。大丈夫でした!*1


夏希先輩がひたすらかわいくて思わず顔がほころんじゃいます、いい。主人公が羨ましくなります。


今作では、OZというネットワーク内での闘いが描かれるわけですけれども、仮想世界と現実世界が反発せずにちゃんと絡み合っているというか、噛みあってる世界感なのです。
仮想世界でのアバター*2と、現実世界の家族がリンクしていて、どちらも肯定してあったように思います。
最近はリアルとネットを繋げるのが大流行ですけど、それでいいんだってことなのかなとちょっと思いました。
個人的には、ネットはネット、リアルはリアルで分けたいというか分けないといけないみたいに思ってるんですけどね。古い考え方なのかもしれない。
SNSに関しては思うところが合ったので、ちょっと書きたいなと思ってたんですけども、結局、ネットはツールに過ぎないのだろうなと思わされてます、最近は。
ネットだけに活路を見出すのは不健康なのかなぁと。
もともとというか、かつての私はネット依存していたところがあって、リアルをかなりないがしろにしてしまった事実があるので、あまりその過去を否定したくないというのもあるんだろうなとは思うんですけどね。
ネットの一番いいところは現実のしがらみから開放されるところだと思っていたので、SNSとかわざわざしがらみを持ち込んでる人たちが理解できなかったっていうのはあります。
例えるなら、空き地で野球してたら、工事業者がダンプカーで乗り付けてきたくらいの衝撃はありました。
ちょっと違うか。
ネットが目的か、手段かの違いっていうのかな。これが近そう。
ネットがゴールじゃなくてスタートの人たちが増えたんだなって思う。たぶん、ネットへの接続がどんどん簡単になってるっていうのが理由としてはあるんだろうと思う、端的にいってしまえばケータイの普及。
ネットをツールとして使ってリアルのスタートにするのは健全なのかも*3なとは思うんですけどね。ただ、ネットがゴールの人たちの居場所もあっていいとは思うんです。それはそれで。
共存できれば一番いいんだろうけど。なんてそんなことを考えてしまいます。


で、今作の世界は、ネットとリアルが繋がってかつ健全という姿を見せてくれてます。こういうのもありなのねっていう一つのカタチなのかもしれません。


そんなことはとりあえず置いておいて、ストーリーとしてはかなり王道です。
さわやかで、かつ熱い。
最後の戦いがこいこいなのはいいなと思った。
花札でも熱い戦いはできる!


声優さんは役者さんが多かったんですけど、意外にも違和感があまり無かったです。
桜庭さんも頑張ってたなぁていうか、凄い慣れてる風に聞こえましたし、富司さんの声もよかったなと思います。
神木君が逆に違和感あるくらいに思えたので、皆さん良い感じだったのではないかと思います。


アニメーションとしても秀逸というか、絵がひたすら綺麗です。
貞本先生デザインのキャラクターも素敵です。見所は多い。


主題歌は達郎さん。個人的には達郎さんは夏の人な感じがしてます。むしろクリスマス・イブの方が珍しい気が。


うん、かなり面白い映画でした。大丈夫です。

*1:なにが大丈夫なんだかな

*2:今変換したら痘痕ーになって笑った

*3:出会い系的になるととても健全とは思えなくなっちゃうわけですが